2024年11月16日、溝の口エリアで、脱炭素アクションを楽しく体感できるイベント「まるっとサステナフェスティバル」が開催されました。
その様子をレポートでお届けします。
まるっとサステナフェスティバルってどんなイベント?
JR武蔵溝ノ口駅南北自由通路、川崎市地球温暖化防止活動推進センター、ノクティ2・キラリデッキで、市民に“脱炭素アクション”をもっと身近に感じられることを目指して開催。「脱炭素アクションみぞのくち」に参画しているDAM企業による多彩なワークショップが楽しめるほか、今年は新たな試みとして、ステージでサステナブルファッションショーを開催しました。
体験しながら環境を考えるワークショップがいっぱい!
JR武蔵溝ノ口駅の改札を出てすぐの南北自由通路には、DAM(脱炭素アクションみぞのくち)に参画する企業を中心としたブースが並びました。体験型のワークショップばかりで、多くの親子連れで賑わいました。今回はその一部をご紹介します。
地元企業のものづくりにも触れられる「川崎市で木育を広め隊」
「川崎市で木育を広め隊」は、乳幼児親子から大人まで気軽に参加できる公開講座やイベントを通して「木育(もくいく)」を広めている団体です。木のおもちゃで遊ぶことを、環境やSDGsなどについても考えるひとつのきっかけにしてほしいという想いを持って活動されています。
コマなどの木の素材にキットパスを使って色をつけて、キットパスアートインストラクターにアドバイスを受けながらオリジナルのおもちゃを作るワークショップを行いました。
キットパスは、高津区に工場を構える文具メーカー「日本理化学工業」のもの、コマは麻生区で手作りの木地製品を作り続けている「博進社」のもので、地元のものづくりにも触れられるワークショップでした。
クイズで学ぶ「川崎未来エナジー」と「ヤマト運輸」による再生可能エネルギー由来電力(再エネ電力)の地産地消の取り組み
川崎未来エナジーとヤマト運輸のブースでは、再エネ電力を地産地消する取り組みをクイズ形式で学ぶことができました。
川崎未来エナジーは2023年10月に市内において再エネ電力の地産地消を推進することを目的に川崎市のほか7事業者が出資・設立した会社で、市のごみ処理センターでごみを焼却するエネルギーで電気をつくるバイオマス発電を活用し、電気を販売しています。
現状、学校への電気の供給をメインに行っているため、夜に活用できていない電力がありました。それをヤマト運輸の高津千年営業所の電気とEV充電に活用する取り組みが始まりました。EVは昼間に稼働し、夜に充電することが多いため、再エネ電力を有効に活用することができます。
ヤマト運輸高津千年営業所の集配トラックは25台すべてがEVだそうで、屋根に設置した太陽光発電設備と川崎未来エナジーが供給する再エネ電力を活用することで、再エネ電力100%地産地消しています。
そんな日本初の取り組みについて、大人も子供もクイズに回答することで学ぶことができました。
マヨネーズボトルの水平リサイクルを目指す「味の素社」「キユーピー社」「アミタ社」
「ピュアセレクト®マヨネーズ」等を販売する味の素社と、「キユーピーマヨネーズ」等を販売するキユーピー社が協働し、イトーヨーカドー溝ノ口店にマヨネーズの回収ボックスを設置。マヨネーズボトルの「ボトルtoボトル」の水平リサイクルを目指して、リサイクルテストを実施しています。
アミタ社は長年わたり、住民の資源出し(ごみ出し)機会を活かした使用済みプラスチックなどの回収・資源化のアイデアを検証している企業です。業界の垣根を越えて資源循環を推進するため、プロジェクトのアドバイスなどを行っています。
今回のブースには、イトーヨーカドー溝ノ口店に置いてあるものと同じ回収ボックスを展示し使用済み容器も大切な資源であり、これらをリサイクルすることの大切さをうったえました。
実は、プラスチック製品容器包装においては、PETボトル以外のリサイクルの仕組みはほとんど確立されていません。食品容器のリサイクルは素材の種類が多岐にわたること、また、食品の残さやにおい、容器への印刷や衛生上の問題などがあり、技術的にとても難しいのです。
マヨネーズボトルは洗えばきれいになり、多くのマヨネーズメーカーがボトルにポリエチレンなどのプラスチック素材を用いていることから、リサイクルに適しているのだそうです。プラごみとして捨ててしまうと、分別回収が難しくなってしまうため、ぜひイトーヨーカドー溝ノ口店まで足を運んでリサイクルテストにご協力頂きたい、とお話してくださいました。
川崎市地球温暖化防止活動推進センター、ノクティ2も大賑わい
スタンプラリーのゴール地点にもなっていた地球温暖化防止活動推進センター。今年も地元の農家さんが育てた野菜が大人気でした!
どんぐりを使った工作や、積み木に自由に絵を描いて自分だけのオリジナルの積み木をつくるワークショップは子どもたちが夢中になって取り組んでいました。
ノクティでは恒例にもなっているカプセルアートのワークショップを実施。
子どもたちの手によって、カラフルでかわいい&かっこいい作品が次々と生まれていきました。
「まるっとサステナフェスティバル」では、ほかにも多数の出展ブースがありいずれも脱炭素や環境問題へ関心を持つきっかけになるものばかりでした。
出展一覧(五十音順)
- 味の素株式会社、キユーピー株式会社、アミタ株式会社(マヨネーズのボトルtoボトル リサイクル取り組み紹介と使用済みプラスチックは資源!分別チャレンジ)
- かわさきかえるプロジェクト(めぐり・めぐる・せっけん)
- 川崎市地球温暖化防止活動推進センター、高津区推進員の会(脱炭素を体験しよう&どんぐり工作 他)
- 川崎市で木育を広め隊(自分オリジナル・木のマスコットや手回しコマを作ろう)
- かわさき市民共同おひさまプロジェクト(災害時にも役立つ、おひさまエネルギー体験)
- 川崎未来エナジー株式会社、ヤマト運輸株式会社 川崎主管支店(川崎市うまれの再エネについて学ぼう!)
- JR武蔵溝ノ口駅(武蔵溝ノ口駅のエコステ見学会開催)
- スナイプバレー合同会社(海洋マイクロプラスチックを使ったアンブレラマーカー作り)
- 高津区役所企画課(「緑の里親」になろう!ノカンゾウの花苗を無料配布)
- 東急株式会社、株式会社長大(水の循環についてクイズで学ぼう!)
- 東京電力パワーグリッド株式会社川崎支社(発電体験をしてみよう!)
- 富士通株式会社(Green Carb0n Clubをつかってブースを回ろう!)
- BRING | 株式会社JEPLAN(ペットボトルのリサイクルを楽しく学ぼう!)
- みぞのくち新都市株式会社(カプセルアート!ワークショップ)
ステージではファッションショーを行い、多くの観覧客が集まり盛り上がりました。次回の記事では、ステージの様子をお届けします。