ステージもブースも地元のパワーが結集! まるっとサステナフェスティバル2025 開催レポート

2025年11月8日、キラリデッキを中心とした溝口駅周辺エリアにて、脱炭素アクションを楽しく体感できるイベント「まるっとサステナフェスティバル」を開催しました。今年は、高津区に関わる店舗・団体が集結し、ステージや飲食ブースなどを出展する「キラリフェス」と同時開催となり、脱炭素モデル地区・溝の口の魅力を体感できる一日となりました。その様子をレポートでお伝えします。

未来へのメッセージを込めた高津高校書道部によるオープニングパフォーマンス

ステージのオープニングを華やかに彩ったのは、高津高校書道部のみなさん。

地球温暖化はまだまだ先のこと…と放っておいたために最高気温が47℃になってしまった2050年の世界へタイムスリップしたことで、自分たちができることから脱炭素アクションを始めるのが重要だと気づいた高校生たちの物語を、演劇やダンスパフォーマンスを交えながら披露しました。

小さなことでも、脱炭素に関わることを調べて何かを始めることが大切だというメッセージを込めて、書いたのは「奮起」の文字です。

書道パフォーマンスを通じて、脱炭素について考えるきっかけを作りたいと、強いメッセージも伝えてくれました。

ステージでは、まるっとサステナキャンプインターンによるトークイベントも実施しました。

トークセッションでインターンと共に登壇したのは、株式会社ガッコム 代表取締役社長 山田洋志さんです。山田さんは、インターンが企画を考えた「このまま脱炭素に取り組まないと溝の口がどうなる?」というテーマのパネルを監修。

川崎発祥とされる三角おにぎりが気軽に食べられなくなる可能性など、データに基づいた未来予想について解説をしました。インターンはそれぞれが行っている脱炭素の取り組みについても話しました。

また、会場参加型の脱炭素〇×クイズや、今期大きなプロジェクトとなった、水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗プロジェクトの発表も行いました。

楽しみながら脱炭素に触れるワークショップ

JR武蔵溝ノ口駅の改札を出てすぐの南北自由通路とキラリデッキの一部では、DAM(脱炭素アクションみぞのくち)参画企業や団体による、ワークショップのブースが並びました。体験型のブースが充実していて、大人も子どもも思わず夢中に。どのブースでも、興味を持って楽しむ姿が見られました。

ここでは、いくつかのブースの取り組みをご紹介します。

●南北自由通路

割りばしをアップサイクル「ChopValue Manufacturing Japan」の取り組み

ChopValue Manufacturing Japanは、使い捨てられる割りばしをアップサイクルする取り組みを行っています。2016年にカナダで創設され、日本では中原区の工場で、割りばしを家具や建築資材へと生まれ変わらせる事業を展開中です。
関東圏では、毎日約2,700万本もの割りばしが廃棄されているとされ、それらを安全性の高い水性樹脂で固め、圧縮して板材へと成形下のち、家具や内装材へとアップサイクルしています。
ブースでは、割りばしが板材になるまでの工程が、視覚的にわかりやすく紹介されていました。

デザイン性が高く耐久性もあり、飲食店の内装に取り入れられているほか、KOKUYOや竹中工務店とのパートナーシップを構築し、循環型のものづくりを推進しています。

毎日できる脱炭素アクションを紹介する「脱炭素かわさきを進める市民の会」

2021年度に開催された「脱炭素かわさき市民会議」の参加者たちが、「これで終わりにせず、自分たちでできることを続けよう」と立ち上げたのが、「脱炭素かわさきを進める市民の会」です。
日頃から、橘処理センターの見学や他団体との共催によるフォーラム開催など、脱炭素に関わるさまざまな活動を行っています。

今回のブースでは、古新聞を使ったゴミ袋づくりのワークショップを実施。
生ごみを捨てる際に古新聞の袋を使うことで、水分を吸収してゴミの嵩を減らし、焼却時の負荷も軽減できるといいます。
どの家庭にもある素材で、日常の中で気軽に取り入れられる脱炭素アクションです。

●キラリデッキ

木に触れて楽しむ「福田商店」

キラリデッキで行われていたのが福田商店のワークショップです。

福田商店は飲食店やバーべキューで使用する炭の卸しを行う企業です。炭の材料でもある森林保全の大切さを広めるための「木育」や、火を囲んだ団らんなど火のある暮らしの良さを伝える「火育」の活動を行っています。

ブースではクリスマスにぴったりのワークショップを開催。間伐材を使ったクリスマス飾りや、松ぼっくりのクリスマスツリーづくりを実施しました。

かまぼこ板を再利用した積木で自由に遊べる広場もあり、子どもたちに大人気でした。

キラリデッキでは、ほかに台湾スイーツ店「黒猫豆花」や、クラフトビール店「みぞのくち醸造所」など、高津区ゆかりの人気店が集結したキラリフェスのブースがずらりと並びました。

まるっとサステナキャンプインターンがアイデア出しから、イラスト制作まで行った、「わたしの脱炭素アクション」のポスター30枚の展示も圧巻。

わたしの脱炭素アクションは、市内の企業・団体・個人による脱炭素への取組を動画とイラストで紹介するものです。動画はインスタグラムでご覧ください。
インスタグラム▶

まるっとサステナキャンプインターンブースでは、インターンの水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗プロジェクトの缶バッジづくりのワークショップを行いました。

水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗プロジェクトは、インターンが発案した「脱炭素ラーメン」を、川崎市、三菱化工機株式会社、元祖ニュータンタンメン本舗の協力のもと、水素エネルギーの調理器で調理した「まぜタン」を販売したものです。
詳しくはこちら▶

また、インターンは日頃の活動について伝えるnote記事への二次元コードを読み取ってもらうために、“QRマン”と称したかぶりものを制作。会場内を練り歩いて活動をPRしました。

インターンの当日の取り組みについては、後日公開予定のnote記事、インターン日記でもご覧ください。

電気を一切使わないコラボリズムセッション

まるっとサステナフェスティバルの締めくくり、そして当日の夕方から行われたここから未来プロジェクトのステージへの橋渡しとして行われたのが、「まるっとサステナキャンプインターン×ここから未来プロジェクト コラボリズムセッション」です。演奏には電気を一切使わないライブで、それぞれが空き缶やペットボトルなどを使った思い思いの打楽器を手に登場しました。

好きな食べ物の名前から、リズムを考えたり、少し難しいリズムを奏でたりと次々に生まれるリズムに、来場者はハンドクラップで参加。会場が一体となる演目となりました。

出展一覧(順不同)

かわさきかえるプロジェクト/リサイクルせっけんでSDGs

川崎市環境局宮前生活環境事業所/ごみ分別ゲーム等

川崎市環境局減量推進課/食品ロスに関する取組紹介

川崎市環境局脱炭素戦略推進室/脱炭素アクションを楽しく学ぶ体験、古着回収 川崎市地球温暖化防止活動推進センター/さぁ みんなで脱炭素アクション! ~環境ワークショップへようこそ~

川崎市で木育を広め隊/木育アートワークショップ・ミニ木育おもちゃの広場・木育紙芝居上演

JR武蔵溝ノ口駅/武蔵溝ノ口駅のエコステ見学会開催

株式会社JEPLAN/ペットボトルのリサイクルを楽しく学ぼう!

スナイプバレー合同会社/海洋マイクロプラスチックでチャーム作り

東京電力パワーグリッド株式会社 川崎支社/発電の仕組みと尾瀬の自然保護活動

高津区役所企画課/「緑の里親」になろう!

脱炭素かわさきを進める市民の会/体験!エコな暮らしの工夫

ChopValue Manufacturing Japan/お箸でつなぐ、循環の未来

日本郵便株式会社 高津郵便局/子ども用ユニフォームを着て「EVバイクと記念撮影」

株式会社福田商店/森の恵み 間伐材をつかってクリスマスの飾りづくり

富士通株式会社/Green Carb0n Clubで環境を学ぼう!

みぞのくち新都市株式会社 (ノクティプラザ)/カプセルアート! ワークショップ

ヤマト運輸株式会社&川崎未来エナジー株式会社/川崎市うまれの再エネについて学ぼう!