サステナアロマの蒸留体験@山梨!

2024年2月4日、「まるっとサステナキャンプ」の課外授業として、山梨県都留市にあるアロマオイルの蒸留所を訪れました!

こちらで蒸留されているアロマオイルは、「まるっとサステナキャンプ」インターンの高橋 淳音さんが中心となって製造・販売しているものです。

大自然とふれあいながら、普段はなかなか体験できないことを経験させていただきました。

本レポートでは、その様子をお届けします!

書いた人:大塚瑠奈
駒場学園高等学校 普通科

「将来は川崎市の行政の公務員になりたい!」という想いのもと、地域でのボランティア活動などを通して地元貢献や社会貢献に取り組んでいます。その傍ら、コロナ禍をきっかけに手話を勉強中。昨年度からは聴覚障害を軸に探究活動をしています。

高橋淳音さんについてご紹介

先述した通り、淳音さんは私たちと同じく「まるっとサステナキャンプ」インターンです。

また、それと同時に現役大学生であり、

・AEAJアロマテラピーインストラクター
・AEAJアロマブレンドデザイナー

などの資格をお持ちです。

そして、

・株式会社ノンバーバル アロマ部門責任者 https://non-verbal.co.jp/
・アロマブランドsouveniraroma 創設者 https://souveniraroma.stores.jp/

でもあります。

まさに、アロマオイルのスペシャリストですね!

体験前にアロマオイルの蒸留を学ぶ!

今回の蒸留体験では、淳音さんだけでなく、お父さんの昌也さんや、お二人の協力者である増田さんらにお世話になりました。

まず、蒸留所に到着した私たちは、蒸留の仕組みや薪割りのやり方について説明を受けました。

窯の上部には、柑橘の皮やヒノキのおがくずが何層にも重ねられ、パンパンに入っています。

そして、火で温められたことにより蒸留された水分と精油が、釜の上の管を通ってガラス(分液漏斗)の中へと流れます。

ここで水分と分離した精油が、製品の原料となるのだそうです。

また、この日蒸留されていた植物は、ヒノキとユズの2種類でした。ヒノキは「厚木の人から譲り受けた小田原産のもの」であり、ユズは「川崎市高津区坂戸の民家の方から譲り受けたもの」だそうです。

そして、ユズひとつとっても、花ユズ、本ユズ、鬼ユズといった異なる種類があります。今回蒸留したのは、主に花ユズでした。

さらに、薪は神奈川県山北町産。その中には、川崎市立平間小学校の子どもたちが学校の授業で割ってくれた薪も多くありました。

こちらの蒸留所で使用されている植物は、どれも地産地消でサステナブルなもの。

淳音さんたちは、アロマオイルにする植物だけでなく、製造工程で使用する植物までも環境に配慮されているのだそうです。

役割分担をしながら、いざ、蒸留体験!

説明を受けた後は、ひたすら蒸留作業を繰り返していきます。

窯は2つあるため、蒸留作業は片方でヒノキ、もう片方でユズ、という同時進行です。

・薪や小枝を窯に入れる人
・塩ビパイプで火に酸素を吹き込む人
・窯から離れて薪割りをする人

というように、その時の状況に応じて変化する役割分担が自然とできていて、各々が窯の様子をうかがいながら黙々と作業していました。

規定時間での蒸留が終わると、分液漏斗を取り外し、溜まった精油は製品化に向けた次の工程へ。

そして、窯の蓋も外し、蒸留に使用したおがくずを一輪車の上に出すという作業に移ります。

上の写真は、ヒノキのおがくずを窯から出した時のものです。

さらに、一輪車に積まれた使用済みのおがくずは蒸留所内の土壌へ運び、開け、灰とともに土と混ぜます。そうすることで、よい堆肥として再利用することができるのだそう。

こんなところにも、サステナブルな要素がありますね。

さて、おがくずの取り出しと同時に、つながっている管から分液漏斗を取り外します。そして、そこに溜まった精油は製品化に向けた次の工程へ。

上の写真は坂戸産の花ユズを蒸留した後の分液漏斗です。上に精油、下に水分、というふうに分離しています。この時はたくさん抽出できましたが、雀の涙ほどの量しか精油を抽出できない時もあるそうです。

また、その「水分」とは、「芳香蒸留水」という、精油を抽出する際にできる液体のことを指します。「芳香」という言葉が入っているように蒸留した植物の香りがついていて、分液漏斗と管でつながっているタンクの中にも大量に溜まります。

ちなみに、記事冒頭の集合写真でインターンが手に持っているものも、お土産にいただいた芳香蒸留水入りの瓶です。

お楽しみのお昼ご飯

蒸留体験の後は、待ちに待ったお昼ご飯!

蒸留所からほど近い「古都家」さんにて、BBQをしたり、山梨名物の「ほうとう」などを食べたりして、蒸留作業での疲れを癒やしました。

お肉もほうとうも絶品で、体力を消費した後の心と身体に染みわたりました!

古都家さん、素敵な空間を貸していただきありがとうございました!

名場面集

今回のイベントでは、以下の名場面もありました!

蒸留体験を通して薪割りを極め、体験終了時には技術がプロレベルになっていたFくん
周囲の人たちが驚愕するほど、ほうとうや白米、お肉をもりもり食べていたTくん
薪を切っている際に体勢を崩し、後方一回転してしまったスタッフSさん
BBQグリルの着火がうまくいかず、奥の手でバーナーを使っても苦戦した一同

どれも、大自然とふれあうからこその出来事ですね!

まとめ

薪割りや窯の火の番はあまり経験したことがない作業でしたが、ポイントを享受していただきながら数を重ねるうちに、みんなで少し上達しました。

そして、薪割りも火の番も、雑念がなくなるほどに没頭でき、これも蒸留の魅力のひとつであると感じました。

今回私たちがお手伝いさせていただいた作業は全体の工程の一部に過ぎません。しかし、一瓶のアロマオイルをつくるためにこれほどの手間がかかっているのだということを、身をもって知りました。手間がかかっているからこそ、素敵な香りを生み出せるのだと思います。

また、自分と同じインターンの活躍を目の当たりにし、大いに刺激を受けたイベントとなりました。

課外授業はまだまだありますが、3月に私たちがどのような成果を発表することができるか、ぜひご期待ください!