2024年3月26日 溝の口劇場にて、DAM企業の皆様や「まるっとサステナキャンプ」インターン、メンターが一堂に会し、2023年度脱炭素アクションみぞのくちにおいての取り組みや成果について発表を行いました。
発表会の様子は、オンラインでも配信されました。アーカイブ動画でもご覧いただけます。
書いた人:まるっとサステナキャンプ公式
主に「まるっとサステナキャンプ」のインターンが行っている活動について記事で発信していきます。
DAM企業 まるっとサステナグルメウィーク参加店からの発表
まず、富士通株式会社ソリューショントランスフォーメーション本部クロスインダストリービジネス推進 西ケ谷俊吾様からは、UIを一新し、より楽しくなった「Green Carb0n Club」をはじめとする環境アプリ通したエコアクション推進の取り組みについてお話をいただきました。
日崎工業株式会社 代表取締役 三瓶 修様からは、小中学校へ出向いて地球温暖化やエネルギーの仕組みを伝えていることや、再生可能エネルギー発電を搭載した「独立電源トレーラーハウス」を活用したワークショップなどの取り組みについてお話いただきました。
フランセーズ ラ・ポルテ オーナーシェフ 片岡竜也様からは、近隣の農家で作られた野菜や、大豆ミートを使ったメニュー、またフードロスを減らす工夫などについてご紹介いただきました。
『まるっとサステナキャンプ』インターンの活動を振り返る
大塚さん「インターンは2023年7月に発足しました。メンターの細谷さんや明石先生からは、特別講義などを通して脱炭素の基本的な知識や地球環境の現状について教わりました。またプラチナムの方からはSNSのショート動画のつくり方を学び、実際に公式SNS動画を作りに活かしています。
様々な課外活動で、特に印象に残ったのは、DAM企業である富士通のオフィスにお伺いしたことです。行われたワークショップでは、地域の活動や『Green Carb0n Club』について考え、意見交換しました。
こうした活動については、レポート記事がサイトに公開されています。私も記事のライティングにチャレンジしました。記事の作成については、時系列や構成、そして、私らしい文章を書くことを意識しました。みなさんに読んでいただけると嬉しいです」
ぐるっとナゾトキみぞのくちプロジェクト
プロジェクト紹介の最初は、高校でデザインを学び、謎解きが好きで過去にも謎解きイベントを企画したことのある前田初さんが中心となった「ぐるっとナゾトキみぞのくち」です。メンバーは前田初さんほか、高橋駿人さん、小谷真央さんの3名です。来場者様には、前田さんが製作した冊子を配布し、実際に見ていただきながらのプレゼンテーションとなりました。
前田さん「謎解きを作るために、まず溝の口がどんな街なのかイメージ調査をしたり、3人で街を下見したりしました。
冊子の制作ではだれでも楽しめる工夫として、駅から遠いところの問題は公式SNSの動画を見てLINEにキーワードを送るとそこに行かなくても答えがわかるという仕組みを考えました。冊子のデザインでは、ロゴには特にこだわりました。謎解きのゴール地点には脱炭素に関するメッセージを設置していました。今はもうゴールの場所に行っても何もないのですが、皆さんも先程お配りした冊子でぜひ謎解きを楽しんでみてください」
高橋さん「私は、川崎駅前で謎解きイベントを行った経験があったので、それを活かしたいとこのプロジェクトに参加しました。実際に出来上がった冊子で、謎解きにもチャレンジしてみましたが、結構難しいんですよ。ほかに、大手の謎解きの会社が作ったイベントもよくやっていますが、負けず劣らずの出来栄えなので、皆さんにも挑戦していただきたいです」
小谷さん「私は、(前田)初先輩と同じ学校ということ、脱炭素×謎解きという新しい組み合わせに惹かれて参加しました。私も、実際に溝の口の街を歩いて謎を探すのがとても楽しく、そんな謎解きを作ることができる初先輩は憧れでした」
前田さん「予想外に褒めてもらってすごくありがたいですね(笑)。振り返ってみて目標だった謎解きの実施を達成することができていい経験になりました。この謎解きが、みぞのくちの脱炭素の取り組みについて、楽しみながら知っていただくきっかけになっていたら嬉しいです」
オリジナルLINEスタンププロジェクト
LINEスタンプのプロジェクトは、発表会当日には来られなかった、みうさんが中心のチームです。会場ではプロジェクトメンバーの高橋駿人さん、小谷真央さんが発表を行いました。
できあがったLINEスタンプがスクリーンに映し出された瞬間、会場からは「かわいい!」という声が挙がりました。
高橋駿人さん「身近なラインスタンプで脱炭素のとりくみを定着させたいというアイデアは最初のキックオフの段階には出ていました。どんなスタンプにするのかは、何度も集まって話し合いをし、脱炭素や地産地消をテーマにして、みんなが使いやすいLINEスタンプというのを重視しようということになりました。使ってくださった方が何かに気づくきっかけになればいいな、と思っています。私が作ったキャラクターが、サステナ君です。くるくるとした前髪のループで、持続可能性をイメージしています」
小谷さん「私は高校でイラストを学んでいるので、得意のイラストと脱炭素を組み合わせて表現したいと思い、このプロジェクトに参加しました。私は、地産地消をイメージして野菜の妖精のスタンプを作りました。パステルカラーで柔らかい雰囲気を表現しました。柚子の『ありがとう』スタンプが特にお気に入りです。
そして今日、来られなかったみうさんからコメントを預かってきました。
『メンバーそれぞれイラストを作成したLINEスタンプですが、アイディアだしの時点でキャラクターがそれぞれ違いつつも統一感が生まれ、ミーティングの度に刺激を受けながら活動させてもらっていました。このメンバーでLINEスタンプがリリースできてよかったです!』
3人で協力し全部で32種類のスタンプができました。一生懸命作っので、ぜひみなさんに使って頂きたいです」
LINEスタンプのダウンロードはこちらから
https://store.line.me/stickershop/product/26039640/ja
TCP(高津クリーンプロジェクト)
TCPは、高津高校生徒会の田中悠太さん、鬼丸翔琉さん、園田晴菜さんが発足した活動で、日ごろから清掃活動を行なっています。「まるっとサステナキャンプ」の活動に参加するなかで気づいた、清掃活動と脱炭素のつながりについて発表を行いました。
田中さん「学校が南部線沿いにあるのですが、もともと ポイ捨てが多いことが気になっていました。 ゴミを減らすアクションをしようと清掃を始めました」
鬼丸さん「通常は主に放課後、学校周辺のゴミ拾いをしています。課外活動として 川崎の東扇島でマイクロプラスチック拾いをしたときには、たくさんのマイクロプラスチックが落ちていることに驚きました。先日は、川崎市環境局の方と一緒に清掃をしたのですが、環境局の方からタバコの吸殻のゴミが多いという調査結果を教えていただきました。タバコを吸っている方はポイ捨てをやめるようにお願いします」
園田さん「私からは、清掃とSDGsとの関わりについて説明します。例えば、11番『住み続けられる街づくりを』という目標に対し、清掃のアクションをすることで街のゴミが減り、街の人が笑顔になることに繋がります」
田中さん「14番、『水の豊かさを守ろう』という目標について。魚がマイクロプラスチックを食べてしまうことで、1週間で自分たちの食事に含まれるプラスチックがクレジットカード2枚分になってしまっている状況です。実は知らない人も結構いるんじゃないでしょうか。
SDGs や脱炭素という観点で、TCPの清掃活動は、実は関わりが多くあるということをお話させていただきました。清掃活動は今後も続けていく予定ですので見かけたら声をかけていただけると幸いです」
かわさきカンキツオイルプロジェクト
大学生でありながら、株式会社ノンバーバルでアロマ製品の製造・販売を行っている髙橋淳音さんからは、川崎市内の柑橘を使用したアロマオイルのプロジェクトについて発表がありました。
髙橋淳音さん「自分たちで高津区をはじめとする川崎産の柑橘類を収穫し、山梨県都留市で蒸留する『かわさきカンキツオイルプロジェクト』を2022年からスタートしました。抽出した精油は、最終的にスプレーやバスソルトなどの製品となり、川崎市のふるさと納税の返礼品にもなっています。
日ごろから環境配慮、ゴミの削減に重きを置いて活動をしており、『令和4年度SDGs達成に向けたモデル事業創出支援補助金を活用したモデル事業』としても選出していただきました。
この『かわさきカンキツオイルプロジェクト』において、インターンの方には、都留市で蒸留や薪割りのお手伝いをしていただきました。柑橘類は捨てられてしまう皮や庭に放置されて腐ってしまったものを活用しています。また薪も都留市の間伐材を使用し、意味なく燃やされるものを減らそうとしています。また、こういった活動を知っていただくために、子どもたちに向けて薪割り体験のイベントなども行っています」
まるっとサステナバンド
インターンの発表の最後を彩るのは、まるっとサステナバンドによる演奏です。バンド活動経験のある本江志織さんが中心となり、畑野 然さん、鬼丸翔琉さん、園田晴菜さん、大塚瑠奈さん、高橋駿人さんでバンドを結成しました。
本江さん「音楽と脱炭素、サステナブルを掛け合わせて何かできたらいいなとまるっとサステナバンドの取り組みをしました。インターンの皆さんにも、溝の口のイメージやサスティナブルという言葉の言い換えなどアンケートで協力していただき、その内容を元にシンガーソングライター芽亜利・Jさんと一緒に作詞・作曲をしました。
インターン を通して学ぶこと、経験することがたくさんあって、普段はバンドで ベースを担当しているのですが、今回は 歌うことになりました。学ぶことだけじゃなくて、いろんな経験をくれる場所がすごく素敵だなと思います。サビの『がんばってるね』のかけ声で皆さん左手を挙げてください」
参加したインターン全員がステージに上がっての大合唱となり、「がんばってるね!」のかけ声では、会場が一体となりました。
まるっとサステナバンド「サステなかわさき」イメージ動画
https://www.instagram.com/reel/C4z8DKxvmjs/?igsh=OXE3a3FnOHQ4cmEz
2024年度の活動を終えて
最後に、発表会そしてこれまでの活動を振り返って、1人ずつコメントをしました。
園田さん「インターンの活動に参加するたびに成長を感じました。今日も緊張はしていますが、脚が震えることなくここに立つことができているのも成長だと感じます」
大塚さん 「もともと環境にそこまで興味があったわけではなかったのですが、課外授業や特別講義にも参加させていただいて、環境への関心が高まりました。来年度もぜひ参加したいと思っています」
鬼丸さん「たくさんの学びがあって、社会人の皆さんとも関わることができて新しい世界が広がりました。TCPの活動を皆さんに知っていただく機会にもなりました。今後も高津高校の生徒を活動を温かく見守っていただけたらと思います」
畑野さん「参加したときには、環境問題だから、もっと勉強っぽいものを発表するのかなと想像していました。でも、最後はバンドでギターを弾くことになりました(笑)。自分の趣味全開で楽しむことができました」
小谷さん「これまで知らなかった環境の知識を吸収し、成長を感じることができました。また自分の得意なことをいかした、プロジェクトに参加することができとてもいい経験となりました!」
前田さん「私は横浜に住んでいるので、最初は溝の口についてもよく知りませんでしたが、活動を通して溝の口の取り組みについても知ることができました。将来は、川崎に住んで、エンタメの仕事をしたいと考えています」
本江さん「生まれ育った場所でこんなに環境に良いことをしているのを知らなかったので、地元のことを知ることができるのは良い機会だなと思いました。また、インターンのみんなの活動も、今日の発表を聞いて知ることができました。来年度は、もっとほかのメンバーと関わりながらいろんな活動をしたいです」
高橋駿人さん「数少ない社会人として、最初はインターンのみんなを支える側になろうと思っていたのですが、続けるうちにもっと積極的になろうと思いました。複数のプロジェクトに関わり、活動を楽しむことができました。今後は市民の行動変容につながるような活動をしていきたいです」
髙橋淳音さん「地元のいろんな活動に参加しているのですが、特にこのインターンは年下のメンバーも多く、負けられないという気持ちでいました。来年度も新しい方が入ってくると思いますが、いろんな方の指針となる自分になりたいと思っています」
田中さん「この活動は自分の学びになって、それが人の学びにもなるとても素晴らしいものです。今、この話を聞いてくれている人たちが参加してくれたら、もっともっと脱炭素の輪がいろんな人に繋がるのかなと思っています。ぜひいろんな人にこの繋がりの輪を広げてもらえたら嬉しいです」
この発表会をもって、「まるっとサステナキャンプ」インターン2023年度の活動が修了しました。脱炭素は一時的な行動だけでは実現しません。インターンは、今後も持続的に脱炭素アクションを起こし、活動以外の場所でもその取り組みを続けていきます。